青森・つがる市で尊富士祝勝会、本人はテレビ電話で“参加” 相撲の師・越後谷清彦さんと話す

祝勝会で尊富士と電話で会話する越後谷さん(右)=2日午後6時10分、つがる市

 伊勢ケ浜部屋つがる市後援会は2日、大相撲春場所で110年ぶりの新入幕優勝を果たした尊富士(青森県五所川原市出身)の祝勝会を、つがる市の「つがる平成舘」で開いた。尊富士は不在だったが、関係者がテレビ電話で本人とやりとりし、会場は「おめでとう」「よく頑張った」などと拍手喝采に沸いた。

 同後援会会長の倉光弘昭市長があいさつで「(尊富士が母校の)木造中学校で多感な時に相撲を覚えたことを糧に、素晴らしい活躍をしてくれた」と絶賛。続いて、同市で小中学生時代の尊富士を指導した越後谷清彦さんが「110年ぶりの新入幕優勝は絶対破られる記録ではない。本当に彼を誇りに思う」と感慨深げに語った。この後、越後谷さんが尊富士とテレビ電話で会話。リラックスした様子の尊富士が、優勝を決めた大一番を「記憶にない」と言えば、越後谷さんは「お前が記憶になくても、日本全国で記憶に残る一番だったよ」とたたえた。地元や県民へのメッセージを問われた尊富士は「優勝は青森県全ての方々のおかげ。皆さんの力が必要だった。これからもっと、県民の夢になるように精進する」と語った。

 子どもの頃に尊富士と稽古した間柄だという相馬良亮さん(21)=千葉県在住=と、尊富士の兄・石岡樹揮也(じゅきや)さん(26)=五所川原市在住=もテレビ電話で尊富士と会話し、偉業をたたえた。

 祝勝会には後援会関係者ら約50人が参加。ちゃんこ鍋や尊富士の好物という馬肉料理を囲んで盛り上がった。

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