スイス中銀総裁ポストに輪番制導入を=エコノミスト団体

[チューリヒ 2日 ロイター] - スイス国立銀行(SNB、中央銀行)の説明責任を求める活動を行うエコノミスト団体「SNBオブザーバトリー」のイバン・レングウィラー代表は2日、9月末で退任するジョルダンSNB総裁の後任選びについて、輪番制の導入を検討するよう提唱した。

レングウィラー氏はロイターの取材に「中銀は総裁ポストについて輪番制を検討することができるのではないか。総裁は他のメンバーと同じ立場にあるにすぎず、全ての決定を1人で行うべきではない」と述べた。

また閣僚7人のうち1人が1年ごとに交代で大統領を務めるスイスの仕組みを引き合いに出し、「こうした制度の導入により、中銀の意思決定プロセスがより平等になるだろう」と、輪番制の意義を強調した。

SNBオブザーバトリーのメンバーで元アイルランド中銀副総裁のステファン・ガーラック氏も「私の印象では、ジョルダン氏が法律で意図されている以上に強力な立場になっていた。以前はもっと集団的な意思決定が行われ、議長が誰であるかはそれほど重要ではなかった」と述べた。

次期総裁を巡っては国内メディアや専門家の間でシュレーゲル副総裁が有力候補に挙がっている。

© ロイター