カラス対策にふた付き収集かごを自作 群馬・館林市の栗田さん、金属フェンス使い

フェンスの材料で可燃ごみ収集かごを作った栗田さん

 地域のごみステーションの美化を推進しようと、群馬県館林市羽附町の区長、栗田裕さん(69)は金属製のフェンス部材を使ったふた付きの可燃ごみ収集かごを自作し、自宅前のステーションで試用を始めた。材料費は1万円前後で自由な大きさに作れ、不使用時は折りたためる。栗田さんは「生ごみのカラス対策に有効。手軽で丈夫なので、市内外に広めたい」と話している。

 かごは高さ約70センチの市販の金属製フェンスの網を任意の幅で切り、 前後左右の仕切りとふたを作り、結束バンドでつなぐ。周囲を100円ショップで買った目の細かい網で覆う。材料費は大きさにより7000~1万5000円ほど。

 栗田さんは幅約90センチ、奥行き約50センチのかごを作り、昨年10月から自宅前のステーションで可燃ごみ収集日に設置している。「軽くて丈夫。すぐに折りたためるため、使わないときは撤去できる」と利便性を強調。カラスなど動物による被害もないという。

 同市地球環境課によると、市内には約3400のステーションがあり地域住民が維持管理している。形状はさまざまで、金属製の頑丈な箱、ブロックや板で仕切ったもの、市が配布したネットで覆うだけなど、設置場所に応じた運用をしている。

 ステーションによってはネットと地面の隙間からカラスなどが侵入したり、板が風で飛ぶといった恐れがあるため、栗田さんは安価で美観に配慮した方策としてかごを考案した。

 町内向けにさまざまな大きさのかごを製作しており、設計図を市役所や地元の公民館に置いてもらう予定。「ごみ出しの減量やルール徹底は前提として、使いやすいステーション運営に役立つ」と活用を呼びかけている。

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