ヘンリー王子 帰国スケジュール公表で不安募る「重大な安全保障上のリスク」指摘

ヘンリー王子(ロイター)

ヘンリー王子が5月8日にセント・ポール大聖堂で行われるインヴィクタス・ゲームズ10周年記念礼拝に出席する日時とイベントのスケジュールが大聖堂のウェブページで公表され、安全保障上の重大なリスクが生じ、出席が危うくなる可能性が出てきたという。英紙エクスプレスが2日に報じた。

王室関係者は英国における王子の安全に対する懸念から、訪英の正確な日付を機密にしておく必要性があったと強調しているという。大聖堂の公式ウェブサイトが日程詳細を明らかになったことで、ヘンリー王子がアフガニスタンでタリバン戦闘員25人を殺害したことを回顧録「スペア」で告白したことを考慮すると、テロ行為に対する懸念が高まっている。

「ヘンリー王子は、回想録で暴露した機密情報を考慮すると、自分の安全に対する潜在的なリスクを認識している」と同関係者は述べた。

ヘンリー王子は3月に英国滞在中の身の安全を巡る政府に対する高等裁判所の異議申し立てで敗訴した。王子は、王室離脱の際にセキュリティステータスを引き下げる決定に異議を唱えていた。依然として重大な安全上の脅威に直面しているにもかかわらず、警察の保護の変更において不当な扱いを受けたと主張している。ヘンリー王子は、これらの安全上の決定には違法性はなかったとする裁判所の判決を不服として控訴している。

「ヘンリー王子が英国で家族ともっと時間を過ごしたいと思っていますが、安全が確保されるまではそうすることに抵抗を感じているようです。常に英国での自分の安全を非常に心配しているので、今回の情報公開でさらに不安が増すでしょう」と同関係者は証言した。

セント・ポール大聖堂のウェブサイトではイベントの日程が「4月14日から5月11日まで」と記載されている。10周年イベントはチケット制だがウェブサイトではまだ詳細は公表されていない。果たしてヘンリー王子は訪英に踏み切るのだろうか。

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