2度の頂点も経験したラジョン・ロンドが正式に引退を表明「もうやり切った」

「もうやり切った。子どもたちと一緒に過ごしたいんだ」

現地4月2日、セルティックスとレイカーズでチャンピオンを経験しているラジョン・ロンドが、ポッドキャスト「オール・ザ・スモーク」に出演し、正式に引退を発表した。ロンドは2021-22シーズン、最後にキャバリアーズでプレーして以降、昨季からプレーしていなかった。

ポッドキャストはマット・バーンズ(元クリッパーズ)とスティーブン・ジャクソン(元スパーズ)による番組。バーンズから現役を終えたのか?と問われると「もうやり切った。子どもたちと一緒に過ごしたいんだ」と即答。16シーズンのキャリアを振り返ってロンドは、「素晴らしい時間だった。何年もの間、仲間たちと分かち合い、絆を深めて成長することができた。その愛に感謝している。バスケの中で多くを学んだからこそ、今の自分がある。いつも言うけれど、僕のキャリアは夢ではなくて目標だったんだ。大学ではパーティーに行って遊ぶこともあまりなかった。犠牲を払ってでも、人生で到達したいという目標があったんだ」とNBAで過ごした時間は掛け替えのないものだったと表現した。た。

185cm82kgのポイントガードで多彩なテクニックを生かし、ドライブからアシスト、得点を稼げるロンドはケンタッキー大2年生時にアーリーエントリー。2006年NBAドラフトでサンズから1巡目21位指名を受けると直後にトレードでセルティックに移籍。ルーキーイヤーから先発としても起用され、2年目には出場77試合すべてでスターターに。エースのポール・ピアース、新加入となったケビン・ガーネットとのビッグ3で一躍チャンピオン・コンテンダーになるとイースト王者となってNBAファイナルに進出。レイカーズを4勝2敗で下してチャンピオンになった。また4年目の2009-10シーズンにはオールスターにも初選出された(合計4度出場)。

結局、セルティックスでは8シーズン半在籍。2014年途中にマーベリックスに移籍すると、キングス、ブルズ、ペリカンズ、ホークス、クリッパーズ、キャバリアーズでプレー。2019-20シーズン、レイカーズではバブルで開催されたNBAファイナルでヒートを下して自身2度目の優勝を果たしている。レギュラーシーズンでは通算957試合出場、11.8得点、5.5リバウンド、9.6アシストというアベレージ。平均2桁アシストを7シーズンで記録しているというだけでも、いかに素晴らしい司令塔だったかがわかる。

レイカーズでプレーした経験もあってか、ロンドはポッドキャスト内でレブロン・ジェームズ(レイカーズ)について言及。「素晴らしい選手だし、これまで一緒にプレーした中で最高の選手の一人だ。キャリアの中で彼との対戦は常に激しいものだった」と評価している。

※この原稿は月刊バスケットボールWEB(https://www.basketball-zine.com/)に掲載されたものです

© 日本文化出版株式会社