カーポートに太陽光発電 一関ヒロセ電機 従業員利便性向上も

一関ヒロセ電機が従業員駐車場に整備したソーラーカーポート

 接続機器のコネクター製造を手掛ける一関ヒロセ電機(一関市東台、及川弘毅工場長)は、カーボンニュートラル(脱炭素)の実現を目指し、従業員駐車場に太陽光パネル付きの「ソーラーカーポート」を整備した。これまでも太陽光発電は導入していたが、従業員の利便性向上も兼ねてカーポートの屋根を活用して拡充し、さらなる二酸化炭素(CO2)削減につなげる。新設に伴い、消費電力量のうち2割近くが太陽光発電で賄えることになり、今後も率先して取り組みを進める。

 設置容量(AC=交流)は新設分で750キロワット、既存設備を含めると950キロワットとなり、東北では仙台空港(1595キロワット)に次ぐ規模となる。従来からメッキ加工作業に伴う電力消費が多い傾向にあるが、今回の整備によって年間消費電力量に対する再生エネルギーの割合は以前の4・7%から17・1%まで向上するといい、電気料金が高騰する中でコスト削減にもつながるとしている。

 屋根付きの駐車場となることで、マイカー通勤者にとっては車の雨よけや雪よけの効果もあり、従業員からは退社時に車の雪下ろしをしなくていいことなどから好評だという。

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