家が散らかるのはモノが多いから。わかっていても捨てられない……。そう諦めてはいませんか? モノが多くても、片づけが得意でなくても、すっきり心地よく暮らす方法はあります。好きなものに囲まれて心豊かに暮らしているフードコーディネーター・料理家のこてらみやさんに、心地よい家づくりのヒントを伺いました。
PROFILE
こてらみやさん・フードコーディネーター、料理家
こてら・みや●京都府生まれ。
料理やそのスタイリングなど、食の総合的なコーディネーターとして活動。スパイスや香味野菜など、香りを生かした料理に定評がある。
『レモンの料理とお菓子 さわやかがあふれるレシピと仕込みもの73』(山と渓谷社)、『料理がたのしくなる料理』(アノニマ・スタジオ)など著書多数。
好きなものに囲まれた今の暮らしが心地いい
こてらみやさんが暮らすのは、都心に佇む築58年のヴィンテージマンション。2021年に使いづらかったキッチンと洗面所のリフォームを行った。
「すべてが見渡せる家だから、お気に入りのアンティークや夫と一緒に集めたものなどを家のあちこちに飾っています。昨年夫が他界し、ひとり暮らしになりましたが、家は何も変えていません。『これ、一緒に買ったな』という思い出までなくなったら寂しいから」
心地よいリビングダイニング
実家の飾り棚に内照明をプラス
夫の思い出のオーディオ
木の器をティッシュ入れに
モノを買う勇気買わない勇気が必要
高価な骨董品からチープな雑貨まで、多種多様なものがたくさんあるのに雑然としていない。リビングや玄関には飾り上手なこてらさんのセンスが光る。
「古い家具をベースに、ちょっと遊びのあるものを飾るのが好きです」
無駄にモノを増やさない工夫も。
「かわいいものを見つけて衝動的に買ってしまいそうなときは、『これはうちに合う?』『どこに置く?』と考えます。逆に『これはうちにドンピシャ!』『ずっと使う』というものを見つけたら、高くても買う。買う勇気と買わない勇気が必要です」
壁の色となじむアートを飾って
玄関には猫モチーフ
清潔なトイレに雲の飾り
リトアニアの工芸品をさりげなく
※この記事は「ゆうゆう」2024年5月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。
撮影/佐山裕子(主婦の友社) 取材・文/本木頼子
【後編に続く】