大蛇退治、平穏祈る 羽咋・気多大社で蛇の目神事

大蛇の目に見立てた的を太刀で刺す三井宮司=3日午前10時55分、羽咋市の気多大社

 羽咋市の気多大社で3日、伝統の「蛇の目神事」が営まれた。祭神である大国主命(おおくにぬしのみこと)の伝承にちなみ、神職が弓、やり、太刀で邑知潟の大蛇を退治する様子を再現して能登の平穏を祈願した。

 能登に春を告げる平国祭(へいこくさい)の締めくくりとして行われている。三井孝秀宮司ら3人の神職は、大蛇の目に見立てた的を弓で射た後、やりで突き、太刀で刺した。的の紙は眼病などの厄よけに御利益があるとされ、参拝者が競うようにちぎって持ち帰った。

 神事に先立つ例大祭では、地震が鎮まり人々の暮らしが元に戻るよう祝詞が奏上された。

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