「サッリのせいだったのか」監督交代後の鎌田大地の奮闘に伊記者が見解「違いが見えた」

鎌田大地が所属するラツィオで起きた監督交代は、采配によっていかに違いが生じるのかを象徴的に表した。

成績不振を受けて辞任したマウリツィオ・サッリの後を継いだイゴール・トゥドール新監督は、前任者がこだわった4-3-3からシステムを変更。さらに、初陣では今季ここまでの一部主力をベンチスタートにし、出番に恵まれていなかった鎌田らを先発起用した。

3月30日のセリエA第30節ユベントス戦で、ラツィオの選手たちは見違えるような活気を見せて躍動。終了間際の劇的な決勝点で1-0と勝利を収めた。攻守に奮闘した鎌田も称賛されている。

現地メディアは早々にトゥドール体制を称賛。サッリ政権との違いなどを分析している。ラツィオ専門サイト『La Lazio Siamo Noi』によると、アンジェロ・メッローネ記者も『Rai Uno』で「サッリのラツィオの最後との違いが見えた。カマダのパフォーマンスや、示された奮闘ぶりだ」と話した。

「何があったのかを問うのは妥当だろう。サッリのせいだったのか、サイクルの終えんなのか。ピッチに立つのは、いつだって監督ではなく選手たちなんだ」

【動画】鎌田が奮闘!ユベントス戦で猛プレスからチャンスを構築
内容が良くなり、鎌田も“復活”を遂げるなど、トゥドール采配は絶賛された。ただ、メッローネ記者が同様の奮闘を期待した4月2日のコッパ・イタリア準決勝第1レグで、ラツィオは同じユベントスを相手に0-2で敗れている。敵地での一戦ではあったが、決勝進出を目指すうえで手痛い黒星だ。

昨季のセリエAで2位となったラツィオが今季苦しんできたのは、そして鎌田が思うように力を発揮できなかったのは、サッリの指揮に原因があったのか。トゥドール体制での今後は、その答えにもつながっていく。

ラツィオは6日のリーグ次節でローマとのダービーマッチに臨む。同じくシーズン途中で監督交代に至り、復調を遂げたライバルとの大一番だ。2日の試合で終盤からの途中出場だった鎌田が再びスタメン入りするか、注目したい。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

© 日本スポーツ企画出版社