ベーカリーカフェも誕生へ!25年4月リニューアルオープン予定、生まれ変わる与野公園・南園 観光名所のバラ園を眺められる展望デッキ整備 駐車場を集約、53台分を確保し無料 北園の駐車場どうなる

与野公園全体のイメージ図(大和リース提供)

 埼玉県さいたま市中央区の「与野公園」の指定管理業務について、大和ハウスグループの大和リース(大阪市)などの企業グループが1日から開始した。市はパークPFI(公募設置管理制度)で公募し、選定された。企業グループは与野公園の南園に、ベーカリーカフェや展望デッキを整備し、2025年4月のオープンを予定。地域で育んできた公園の歴史を継承しながら、魅力ある空間づくりを行うとしている。バラ園の入園や駐車場は無料のままで変更はない。

 与野公園は1877(明治10)年に開園し、現在の面積は約5万1千平方メートル。5500平方メートルのバラ園は観光名所として知られ、約200種3千株のバラが花を咲かせる。入場無料で、毎年5月に「ばらまつり」が開催される。

 市都市公園課によると、公募をかけて2023年1月、有識者らで構成する市公募対象公園施設設置等予定者選定委員会の審査を経て決定した。代表企業は大和リース、構成企業はアイル・コーポレーション(さいたま市)と大日本ダイヤコンサルタント(東京)。事業期間は4月1日から44年3月31日までの20年間。指定管理料は年額約2758万円で、グループは年間使用料約93万円を市に支払う。

 提案内容では、約1万5千平方メートルの南園をリニューアルする。景観を楽しみながら食事ができるベーカリーカフェ、バラ園を望む展望デッキ、多様な人に配慮したインクルーシブ遊具を設置する。南園の駐車場は改修工事のため、4月1日から閉鎖された。今後、南園側に駐車場を集約し、53台分を整備する。これまでと同様に駐車は無料。北園の駐車場は今後、多目的スペースに改修するとしている。

 ボランティア団体「中央区バラサポーター」が、バラ園のバラの剪定(せんてい)や管理を行っている。同課と大和リース側は今後も連携、協力して対応するとしている。同課は「民間の柔軟な発想により、にぎわいを創出して、特徴的な公園を整備していただきたい」と話している。

「与野公園」の南園。ベーカリーカフェや展望デッキが整備される予定=1日、さいたま市中央区本町西

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