犬が飼い主さんの上に乗る心理とは 乗る場所ごとに気持ちを読み解く

犬が飼い主さんの上に乗るときの気持ちを知っていますか?犬同士の“マウンティング”のように、飼い主さんよりも上の立場であることをアピールしているのではないかと、心配になることもありますよね。
今回は犬が飼い主さんの上に乗る心理を、いぬのきもち獣医師相談室の原駿太朗先生が解説します。ひざや顔など、体の部位ごとの犬の気持ちも教えていただきました。

犬が飼い主さんの上に乗る心理は?

引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー

――犬が飼い主さんの上に乗る心理を教えてください。犬が飼い主さんの上に乗る=「自分のほうが上」と思っている場合もあるのでしょうか?

原先生:
「確かに犬の世界において、互いの地位を示すために“マウンティング”という形で上に乗るような行動があります。しかし、飼い主さんの上に乗る行動は、ほとんどのケースで飼い主さんの注意を引きたい、あるいは遊んでほしい、なでてほしいという気持ちの表現だと思います」

飼い主さんの上に乗ることは、やめさせたほうがいい?

引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー

――犬が飼い主さんの上に乗ってくる場合、やめさせたほうがよいケースはありますか?

原先生:
「基本的にはほとんどの場合、飼い主さんに甘えていることが多いので、無理にやめさせる必要はないと思います。
ただ、犬が意地になって上に乗りかかってきたり、どかそうとすると怒るなど優位性を示そうとしてくる場合は、やめさせたほうがよいでしょう」

膝の上、おなかの上など様々な場所に乗ってくる犬たち

引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー

ここからは、よく犬が乗ってくる場所である「ひざの上」「顔の上」「体(お腹や背中)の上」の3つの部位について、それぞれ犬の気持ちをご紹介します。

ひざの上に乗ってくるときの気持ち

――ひざの上でお腹を出して甘えてきたり、大の字になってくつろいだりする犬もいるようですが、どのような心理でひざの上に乗ってくるのでしょうか?

原先生:
「ひざの上に乗るのは、飼い主さんの注意を引きたい、少しでもそばにいたいという感情が強いときに見られやすい行動かと思います」

体(お腹や背中)の上に乗ってくるときの気持ち

――飼い主さんがくつろいでいるときなどに、犬がお腹や背中の上に乗ってくることもあります。このときの犬はどのような気持ちなのでしょうか?

原先生:
「体の上は、より飼い主さんとくっつきたい、一緒にいたいと思っているときに乗ることが多いのではないかと思います。体の上に乗れるタイミングから考えると、飼い主さんも落ち着いているタイミングが多いかもしれませんね」

顔の上に乗ってくるときの気持ち

――飼い主さんが横になっていると、犬が顔の上に乗ってくるというケースもあるようです。顔の上に乗ってくる犬の心理を教えてください。

原先生:
「顔の上に乗るときは、ほかの場所に比べて特に気を引きたいタイミングのことが多いのではないかと思います」

犬が飼い主さんの上に乗る行動のほとんどは、甘えたい気持ちや、もっとくっついて一緒にいたいという気持ちの表れのようです。犬からの愛のメッセージを、ぜひ行動から読み取ってあげてくださいね。

(監修:いぬのきもち獣医師相談室 獣医師・原駿太朗先生)
取材・文/宮田あゆみ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

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