猫にはカレーが危険な4つの理由と誤食したときの対処法 シチューは辛くないから平気?

猫にはカレーが危険な理由とは

カレーの匂いに誘われて、思わずクネクネしてしまう猫の動画を見たことがあるでしょうか。そこまで大胆な反応は見せずとも、カレーに興味を持つ猫は意外と多いものです。

猫にとって魅惑の存在であるカレーですが、実は猫にとって危険な食べ物なのです。

そこで今回は、猫にはカレーが危険な理由について解説します。また、合わせて、猫がカレーを誤食してしまった際の対処法についても解説しますので、ご自宅でカレーをよく召し上がる場合はぜひ確認しておきましょう。

1.スパイスによる刺激が危険だから

ご存じの通り、カレーには様々な香辛料(スパイス)が含まれています。

カレーを目の前にするとマタタビに対する反応と似た動きをするのは、まさにスパイスによるもの。猫の好奇心をそそるものなのです。

愛猫がただ香りを楽しんでゴロゴロと寝転がるだけであれば良いのですが、カレーを実際に舐めてしまうのは大変危険です。

刺激物である香辛料を口にしてしまうと、胃腸炎や内臓障害を引き起こす恐れがあります。誤食に気づいた時点で既に消化器症状(下痢や嘔吐)が見らるようであれば、すぐに動物病院を受診してください。

尚、市販のカレーの素等を使用した場合は、原材料等が明記された箱や袋を持参してください。オリジナルでルーから手作りされたカレーの場合は、使用した香辛料を持参して獣医さんに直接伝えましょう。これらの情報が診察に役立ちます。

2.玉ねぎがNGな食材だから

カレーはそのスパイスもさることながら、カレーの必須素材である「玉ねぎ」も、猫にとっては危険な食材です。

玉ねぎに含まれる『アリルプロピルジスルファイド』という成分には、猫のヘモグロビンを破壊する働きがあります。誤って摂取してしまうと、血尿や貧血などの症状があらわれる恐れがあります。仮に無症状だったとしても、血液中に異常が認められる場合があります。

こちらもやはり誤食に気づいた時点で、かかりつけの動物病院とコンタクトを取りましょう。即受診の指示があれば、病院へ連れて行ってください。

この場合もやはり、具体的な情報が役立ちます。玉ねぎは何個使用したか、愛猫がどの程度の量を口にしてしまったかなどを詳しく伝えるようにしましょう。

前提として、危険だと知りながら故意に食べさせた場合を除き、飼い主さんがとがめられることはありません。何よりも愛猫の命を守るため、助けるために必要な情報を正確に提示するようにしてください。

ちなみに辛味成分がないシチューも、玉ねぎが含まれているケースがほとんどなのでNGです。牛乳に対するアレルギーや、乳糖不耐症の可能性も加味したうえで、食べさせないように気をつけてください。

3.塩分過多になるから

カレーに限らず、全ての料理においていえることなのですが、基本的に『人が食べるものの塩分量は、人より体の小さい猫にとっては過多』であることを覚えておきましょう。

一口舐めた程度で猫の命を即座に脅かすわけではないものの、腎臓が弱い猫にとっては命取りになる恐れがあります。

カレーの場合は含まれる食材の関係もあるため、やはり多方面から誤食を防ぐ必要があるでしょう。万が一の際は速やかに動物病院に連絡して指示を仰いでください。

4.アレルギー発症の可能性があるから

仮に玉ねぎを入れず、低刺激な幼児向けのカレーを作ったとしても、猫が食べてしまわないように気をつけてください。

理由は、アレルギー発症の可能性があるからです。

猫の中にも、食物アレルギーを持つ子がいます。しかも猫の場合、食物アレルギーの原因となっているアレルゲンを特定すること自体が困難なので、細心の注意が必要です。

愛猫にカレーとの接触があった後、消化器症状や食欲不振などの異変が生じた際は必ず診察を受けてください。

まとめ

猫にとってカレーが危険な理由は、カレーに含まれるスパイスや玉ねぎが危険だからです。さらに塩分過多になること、アレルギーの可能性があることも要因でしたね。

そして、カレーで使われるスパイスの種類によっては、マタタビのような効果を発揮するものがあります。そのため、猫がカレーに魅了されるのは本能によるもので自然な現象なので、致し方ない部分もあります。

とはいえ、誤食のリスクを考慮するのであれば、カレーは猫から遠ざけるべきでしょう。

ちなみにカレーを用いた加工品(カレーパンやカレーうどん)もNGです。誤って口にしないように気をつけてください。

それでも万が一誤食が起きてしまった場合は、慌てず焦らず動物病院にその旨を伝えてください。猫の様子を注意深く観察することも重要です。受診の際は、必要な情報(パッケージやレシピ)も忘れずに持参するようにお願いします。

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