【山手】新たな見どころが誕生、西洋館2件を歴史的建造物に認定

横浜市では、歴史的資産をまちづくりの資源として位置付け、評価し、保全活用を積極的に図ることで、歴史を生かしたまちづくりに取り組んでいます。1988年度からは「歴史を生かしたまちづくり要綱」に基づき、古民家、西洋館、近代建築、土木産業遺構などを歴史的建造物として認定してきました。令和6年3月25日付で、西洋館「山手69-6番館」「山手267番館」の2件を新たに認定。現在、どちらも個人住宅として使用されているとのことです。山手は1867年に居留地に指定され、以来、外国人が暮らす西洋館や学校、教会などが立ち並び、街並みが形成されました。山手らしさの象徴である西洋館ですが、今回、地区内の認定の西洋館は計22件となりました。

緑の壁が印象的な震災復興住宅/山手69-6番館

出典:リビング横浜Web

山手69-6番館は、関東大震災後の復興期に民間によって建てられた外国人用の震災復興住宅です。5棟の西洋館が集積する一画にあります。緑豊かな環境と歴史的建造物が群を形成する場所は、山手でもこの一画のみであり、非常に貴重なのだそうです。ベイ・ウィンドウや切妻屋根など、同時期の西洋館に顕著な意匠を見ることができます。

西洋館と和風趣味の庭園の景観が特徴/山手267番館

出典:リビング横浜Web

山手267番館は、山手の居留地として最後の編入となる区画に建つ西洋館です。当初建てられた玄関棟及び東棟と、進駐軍により建てられた西棟の3棟で構成されています。建築時期の異なる建物が連なっており、歴史の経過を感じられる点が非常に貴重だそうです。西洋館と和風趣味の庭園からなる景観も特徴です。

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