スマートIC新設に86億円以上の費用 出雲市が試算「費用対効果の面で課題がある」 山陰道・斐川-出雲IC間

山陰道・斐川インターチェンジ(資料)

 山陰道・斐川インターチェンジ(IC)―出雲IC間にスマートICを新設した場合、86億円以上の費用が必要との試算を出雲市がまとめた。資材高騰で2011年調査より大幅に増えた。

 市がJR出雲市駅から4.3キロ南の朝山町と、6.5キロ南東の船津町で整備した場合の費用を試算した。朝山町は地形上、東進側が入り口のみ、西進側が出口のみの「ハーフIC」の設置となり、事業費は86億円となる。東進、西進とも出入り口が整備できる船津町では、129億円と見積もった。

 費用対効果は朝山町0.37、船津町0.61となり、市都市建設部の三代正幸部長は「現時点で費用対効果の面で課題があると認識している。費用対効果向上の施策を模索しながら整備に向けて検討を続けたい」と話した。

 同区間は13.6キロ。市が実施した11年調査では、費用が43億~82億円と多額になることや時間短縮効果が低いことから立ち消えになった。その後、市街地へのアクセス改善に向け、市が23年度、約2千万円をかけて再調査していた。

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