小林製薬「紅こうじ」健康被害、滋賀で新たに3件確認 調査中、さらに拡大か

小林製薬の紅こうじを使ったサプリに関し、健康被害が疑われる事例などの情報を共有した滋賀県の会議(大津市・県危機管理センター)

 小林製薬(大阪市)の「紅こうじ」を使ったサプリメントを巡る問題で、滋賀県と大津市は3日、県内で同社製品に関連して健康被害が疑われる事例が新たに3件確認されたと発表した。県内の疑い事例は計7件となった。ほかにも保健所が調査中の事例があり、健康被害の規模はさらに拡大するとみられる。

 県や大津市によると、新たに被害を訴えている3人は、いずれも同社製の「紅(べに)麹(こうじ)コレステヘルプ」を摂取していた。このうち大津市の50代女性は、2022年12月から約1年間同製品を摂取し、昨年12月から頭痛や嘔(おう)吐(と)、高血圧、腎機能低下などの症状が出たため医療機関を受診した。現在も通院中だが、症状は改善しているという。

 東近江保健所管内の年齢不明の女性と、高島保健所管内の60代女性も同製品を摂取し、一時的に腎機能検査値の低下や肝機能検査値の上昇などの症状があったという。

 このほか、県によると長浜保健所管内の50代女性も同製品を摂取し、けん怠感や尿の泡立ちなどの症状が出たと訴えており、詳細を確認中という。また、調査中の事案が草津保健所管内で2件、甲賀保健所管内で1件あるとした。症状が重篤な事例はないという。

 県は同日、大津市を含む関係機関による会議を県危機管理センターで開催。出席者からは、健康被害以外にも、紅こうじを使用した製品に関する不安の声などが寄せられているとの報告があった。

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