【大相撲】栃ノ心氏が告白 引退後は親方になるつもりだったが…日本国籍取得が間に合わず

栃ノ心氏

大相撲の元関脇貴闘力の鎌苅忠茂氏(56)がユーチューブチャンネル「貴闘力部屋」を更新。ジョージア出身で元大関の栃ノ心氏(36)が出演した。栃ノ心氏は昨年5月に現役を引退。今年2月に東京・両国国技館で断髪式を行い、土俵人生に区切りをつけた。現在は日本に拠点を置き、ジョージア産のワインやハチミツなどを輸入販売する実業家として活躍している。

鎌苅氏は動画の中で「本当は(引退後に)親方になれるのが一番良かったんだろうけどね」と水を向けると、栃ノ心氏は「ちょっと難しいところなんですね。部屋の師匠(春日野親方)からも(親方になれと)よく言われてたんですけど、迷っていて。(年寄名跡がなくても)大関は3年間、自分の名前(しこ名)でやれますよね。ただ、日本人にならないといけないので」と悩んでいたことを告白。鎌苅氏は「日本国籍を取得しないと、親方になれないですよね」とうなずいた。

さらに、栃ノ心氏は「(引退直前に)ケガした時に、ケガすると思わなかったし、まだまだ相撲をやれるかなという気持ちでいたので。最後は(決断が)遅かった。日本人になって(親方を)3年間だけやればいいかなという気持ちになったところで、肩の靭帯が外れて相撲が取れなくなった。日本人になるのが、1年から1年半ぐらい時間が必要ですから。その時間がなかった。最後は引退しなければいけなくなったので。十両に落ちて、そこからまた休場すると幕下に落ちる。もう間に合わなかったんですね」と親方になる道を断念した理由を説明した。

その上で「もう、しょうがないですね。もともと、定年まで相撲界にいる気持ちでもなかった。もちろん相撲は大好きですけど、もともと現役中だけ頑張って、長く相撲を取ればいいかなという気持ちでいた。こういう形で終わった」と吹っ切れた表情で現在の心境を語った。

最後に、鎌苅氏は栃ノ心氏に「これからは前向きに頑張って、仕事をバリバリやっていきましょうよ」とエールを送って締めくくった。

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