SNS不適切投稿めぐり仙台高裁の岡口基一裁判官を罷免する判決 戦後8人目 弾劾裁判所

殺人事件の遺族に対し、SNSで不適切な投稿をしたなどとして訴追された仙台高裁の岡口基一裁判官について、国会議員で構成される弾劾裁判所は、罷免する判決を言い渡しました。

仙台高裁の岡口基一裁判官(58)は、実名のツイッターで、殺人事件の遺族を傷つける投稿をしたなどとして裁判官を辞めさせるかどうかを判断する国会の弾劾裁判所に訴追されました。

審理は2年以上に渡って行われていましたが弾劾裁判所は3日、岡口裁判官を罷免する判決を言い渡しました。

これまでの裁判で岡口裁判官は「大変不快な思いをさせてしまい、重ねて謝罪を申し上げたい」などと謝罪し、弁護側は「裁判官としての威信を著しく失わせる非行には至っていない」などとして、罷免事由には当たらないと主張していました。

岡口裁判官は4月に任期満了を迎え退職する意向を示していましたが、その前に判決によって法曹資格を失いました。罷免された裁判官は戦後8人目で、岡口裁判官は少なくとも今後5年は法曹資格を回復することができません。

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