月経、妊娠準備も管理できる“指輪”誕生 血糖リスクも評価できるスマートリング、世界初か 埼玉の企業が開発 指にはめるだけで睡眠時間、心拍、血中酸素、ストレスも自動計測 家族の健康状態も共有可

指にはめた「JCリング」で計測したデータはスマホのアプリでチェック・モニタリングできる=22日、さいたま市西区の三幸製作所

 医療機器メーカーの三幸製作所(埼玉県さいたま市西区)は、健康状態を管理できる指輪型のスマートリング「JCリング」を今月から販売している。指にはめるだけで簡単に健康や睡眠、ストレスに関連するさまざまな数値のチェック・モニタリングが可能で、特に糖尿病といった生活習慣病の血糖リスクを評価可能なリングは世界で初めてとみられる。健康意識の向上や生活の質の改善に役立つと期待されている。

 JCリングは、スマートフォンの専用アプリと連携し、心拍変動や血中酸素濃度、ストレス負荷などを自動計測し、モニタリングができる。血糖は採血することなく、指輪に内蔵された高性能センサーが指の血管の収縮などを連続的に収集・監視し、人工知能(AI)アルゴリズムに基づいて血糖リスクを総合的に評価する。

 睡眠時間やノンレム睡眠などをチェックする自動睡眠モニター機能もある。女性の基礎体温をグラフ化し、月経周期や妊娠準備など女性の健康管理にも期待されている。

 身体状態を可視化するとともに、そのデータを基にした改善アドバイスやその人にあった目標値などが示されることも特徴だ。グループ機能を通じて、例えば離れて暮らす家族の健康状態を共有し、互いにサポートし合うこともできる。

 三幸製作所の金坂良一社長は「これからの社会は健康年齢をいかに高めていけるかが鍵。病気になる前に、自分の健康やストレス状態を見える化して、健康や生活の質に対する意識を変えていければ」とJCリングの普及を目指す。

 カラーはマットシルバー、ローズゴールド、マットブラックの3色。指輪サイズ(US規格)は6種類。フル充電で最大10日間バッテリー駆動する。価格2万4200円(税込み)。アマゾンなどから購入できる。

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