札幌狸小路商店街の今と昔 新スポット続々でにぎわう 約70年の歴史ある「横丁」は取り壊しへ

札幌の狸小路商店街の話題です。春休みにぴったりの新スポットが登場する一方、長い歴史に幕を降ろしたエリアもあります。

狸小路のランドマーク、3丁目の「moyuk SAPPORO」。中にある都市型水族館「AOAO SAPPORO」は、春休みということもあり、子どもたちが大はしゃぎ。モユクの目の前には市電が走っていますが、その停留場を見てみると…。

井口七海記者:「市電の停留場の名前は、この春から新たにリニューアルされました。狸小路の副名称は『AOAO SAPPORO前』になっています」。

今月から1年間、ネーミングライツを試験的に実施している札幌の市電。「狸小路」の停留場には、「AOAO SAPPORO」の副名称が付けられました。モユクの周りでは、市電以外にも変化が。

井口記者:「狸小路商店街から地下街に続くエスカレーターは、撤去されました。これからこの道が広くなる予定です」。

4日にも、緑のフェンスの大部分は撤去される予定です。

モユクの中に入ると、1階に新しい店が。季節のフルーツを使ったパフェや、赤井川村・山中牧場のソフトクリームが人気の「クイーンズソフトクリームカフェ」。先月9日にオープンしました。

井口記者:「見た目、うわー、すごい。ソフトクリーム長いですね、鮮やかでおいしそうです。ソフトクリームも濃厚で、ブルーベリーも濃厚ですね。甘酸っぱさとマッチしてて、すごくおいしいです」。

モユクから駅前通りを挟んで、隣の4丁目にも新たな店が。今月24日に営業を始める、ライフスタイルブランド「TNOC hokkaido」。北海道の上質な旅と暮らしをテーマに、1階ではアパレルや雑貨を販売、2階にはカフェが入ります。

TNOC hokkaido・力示匡規マネージャー:「私たちの商品が観光客向けの商品でもありますし、もちろん札幌市民の方にもご愛用いただきたいので、そういった意味では、札幌の新スポットとしてこちらを選んでほしい」。

井口記者:「5丁目にある『空き地』と名付けられたこちらのエリア。春仕様にするため、現在準備中です。何ができるんでしょうか」。

5丁目にある、足場に囲まれたこのスペース。夏場は寝転がれる空き地が、冬場はおでん専門店が登場しました。現在は閉鎖されていますが、今月の終わりから雨をしのげるスペースも設置されて再開する予定です。さらに、来年の春からは、飲食店などが入るビルの建設が始まる計画です。

150年ほどの歴史を持ち、およそ200店舗が集まる狸小路商店街。生まれ変わる物があれば、去りゆく物も。レトロな飲食店が立ち並ぶ、西10丁目の「ひょうたん横丁」。この場所でおよそ40年、焼き鳥店を営んできた山内庸美さんです。

鳥十・山内庸美さん:「店子さんみんなつながりがあったし、何か困ったことがあったら助け合ってやっていこうと」。

およそ70年続いた「ひょうたん横丁」ですが、先月末ですべての店舗の営業が終了。

山内さん:「本当に一言でいうとやっぱり寂しい。僕はもうずっと死ぬまで、昔のひょうたん小路、こういうのは絶対忘れないと思うね」。

今後「ひょうたん横丁」は取り壊され、跡地にはマンションなどが建設される予定です。

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