「おなかをすかせてフラフラしている状況だった」現場で対応に当たった地元猟友会の会長が見たクマの姿 被害相次ぐ岩手・花巻市

岩手県花巻市でクマの出没が相次いでいて、2日も温泉旅館のごみ集積所で扉が壊される被害が発生しました。このクマへの対応に当たった地元の猟友会の会長に話を聞きました。

花巻市湯口の温泉旅館のごみ集積所から飛び出す1頭のクマ。これは旅館の駐車場に止められていた車のドライブレコーダーの午前7時ごろの映像です。

車の所有者は花巻市猟友会の藤沼弘文会長です。クマの出没を受けて現場に駆け付けて対応に当たりました。

(藤沼会長)
「私が(ごみ集積所の)ドアを開けた。それでかかってきた。人がいれば自分の敵だと思う。だからかかってくる」
「これはクマが逃げて行ってどっちの方に逃げていったか車で先回りをしたところ」
「(クマは)山に逃げた」

きのうは住宅が近いことから猟銃を使うことはできず、棒で叩いてクマを山へ追い払いました。藤沼会長はクマの姿について次のように話します。

(藤沼会長)
「きのうのクマはおなかをすかせてフラフラしている状況だった」

この場所では先月26日と31日にもクマにごみ集積所の扉を壊される被害がありました。藤沼会長は対策の重要性を訴えます。

(藤沼会長)
「一番の対策は生ごみを出さない。これが基本。クマが隠れる場所を作らない」

昨年度はクマによる人身被害が過去最多となっていて、こうした被害が出ないように私たち一人一人が意識することが求められています。

© 株式会社アイビーシー岩手放送