クマによるけが人の治療にあたった医師が命を守る行動について語る 秋田

秋田朝日放送

秋田県内でクマによる被害が相次いだ2023年けが人の治療にあたった医師が命を守る行動を伝えました。

県獣医師会と県医師会が初めて開催した公開講座には約60人が参加しクマとの共存や被害の実態について学びました。

クマの生態に詳しい秋田県立大学の星崎教授は捕獲や駆除をすることが問題の根本的な解決にはならず杉の木の間伐や草刈りを行うことでクマの嫌がる環境を作り人間とクマの居住区を分けることが大切だと話しました。

2023年県内ではクマに襲われるなどしけがをした人が過去最多となる70人にのぼりました。

襲われた人の治療にあたった秋田大学附属病院の中永医師は20人の症例をもとにクマによる壮絶な被害な状況を語りました。首から上の部分に大けがをする人が相次ぎ顔面の骨折や気管切開に至った人もいたということです。また、2023年被害にあい病院に運び込まれてきた人は市街地で突然おそわれたケースが多かったとしました。その上でたとえ小さなクマであっても不用意に近づかないことやもし遭遇した際は顔の部分を守ることが大切だと話しました。

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