鳥栖と神戸はゴールレスドロー、互いに決め手欠き勝ち点1分け合う【明治安田J1第6節】

3日、明治安田J1リーグ第6節のサガン鳥栖vsヴィッセル神戸が駅前不動産スタジアムで行われ、0-0のゴールレスドロー決着となった。

開幕5戦4敗で降格圏19位に沈む鳥栖と、前節6発大勝の3位神戸。鳥栖は前節ゴールのマルセロ・ヒアンをベンチに置き、昨季王者神戸は初瀬が第2節以来4試合ぶりのスタメンに名を連ねる。

ともに前節から中3日、神戸はいつも通りロングボール攻勢から様子をうかがい、開始2分でさっそく左CKを獲得。対する鳥栖も4分に左CKを獲得し、こちらはショートで繋ぐ工夫を披露する。

比較的落ち着いた立ち上がりは、やはり中3日を互いに考慮してのものか。神戸はGK前川が接触プレーで左足を蹴られ、一時ピッチに座り込んでしまうが、幸いプレーに影響はなさそうだ。

次第にギアを上げるのは神戸。大迫や武藤が前線で力強く身体を張ると10分、武藤の粘りから獲得した左CKにトゥーレルが頭から飛び込む。ゴール上へ外れるが、悪くない試合への入りだ。

鳥栖は16分にロングカウンターを発動。最後は先発起用の富樫がボックス右から右足を振るが、GK前川の冷静なポジショニングとパンチングに阻まれる。こちらもギアが上がってきた。

続く18分、今度は神戸の武藤が力強くも巧みなターンで鳥栖の河原を剥がし、ボックス外から25m級の右足ミドル。強い雨が降り頻るなか、クロスバーを叩く乾いた音がスタジアムに響き渡る。

そんな神戸にアクシデント。接触プレーで痛めた広瀬がプレー続行不可能となり、21分に飯野との交代を余儀なくされる。

35分、神戸は初瀬のFKに武藤が頭ひとつ抜け出してヘディングシュート。ここまでで最大のチャンスは、鳥栖のGK朴一圭に間一髪で阻まれる。

37分には意表を突いたセットプレーから、左サイドに流れた宮代が低いクロス。ゴール前で大迫が左足を振るが、決死のブロックに阻まれる。立て続けにチャンスを創るも1点が遠い。

神戸はハーフタイムに興味深いテコ入れ。21分投入の飯野を下げて佐々木を投入…佐々木はさっそく後半開始20秒、左サイドを抜け出して低いクロス。大迫が飛び込む決定機を演出する。

崩しの糸口が見えない鳥栖は61分、ゴールまで約30mの位置にてFKを獲得すると、河原が果敢にも直接狙うも、威力はそこそこに肝心の枠へ飛ばせず。マルセロ・ヒアンが64分に投入される。

そのヒアンは71分、ハーフスペースで前を向き、持ち出してボックス手前から右足シュート。角度をつけてファーを狙った、地を這う際どい一撃だったが、力を込めきれずGK前川に阻まれる。

77分に鳥栖の決定機。直前の交代で今季初出場の中原が右足で内巻きクロス。飛び込んだ長沼が触れれば1点というシーンだったが、直前にややコースが変わったボールに合わせられなかった。

試合も終盤が近づくにつれ、次第に鳥栖ペースとなる一戦。しかし、決め手を欠くホームチームは1点が遠く、地力で鳥栖を勝る神戸も譲らず。

結局、どちらもネットを揺らせず0-0のゴールレスドロー決着に。鳥栖は最終盤、富樫を下げて5バックにするなど、直近3試合で9失点を喫していたチームに「無失点」を経験させる方向へシフトし、神戸の猛攻を凌ぎ切った。

サガン鳥栖 0-0 ヴィッセル神戸

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