【阪神】岡田監督 逆転勝利に会心の笑み「もう、守り勝ちや。今日はな」

試合に勝利にファンにあいさつする阪神・岡田監督(左)

苦しい中でも守り勝つ。指揮官が目指す野球で今季2勝目をもぎ取った。3日のDeNA戦(京セラ)に5―2で逆転勝利を収めた阪神・岡田彰布監督(66)は「もう、守り勝ちや。今日はな」と今季ホーム初勝利に会心の笑みをみせた。

苦しい展開だった。初回に先発・伊藤将がオースティンに先制ソロを浴び、2回には石上の適時打で2点のビハインド。一方で阪神打線は3回まで浜口の前にノーヒットと重いムードが漂った。

それでも「2巡目からタイミング合ってきたよな」と打線が4回から機能した。先頭の近本が左前打で出塁。次打者・中野のカウント2―2からの5球目にランエンドヒットを仕掛け、結果的に盗塁死の形とはなったものの、ここからエンジンがかかった。

「(浜口の)クイック早いけど無理やり走らしたとこもあるけどな。(ゲームを)動かそうと思ってな。動かないと躍動感というか勢いがつかんわな」

岡田監督の思惑通りだった。中野、森下の長短打で一死二、三塁として大山の左前適時打で1点差。佐藤輝、ノイジーは連続三振で同点とまではいかなかったがチームに動きが出た。

投げては先発・伊藤将が尻上がりに調子を上げて7回2失点とクオリティースタート。3回と5回には併殺でDeNA打線のチャンスの芽を事前に摘むと、指揮官が「打つ方が調子良くないかもしれないけど、守りからリズムをつかんだゲーム」と表現したように好循環が生まれた。

そして1―2の6回に森下の2号2ランで逆転に成功。1点リードとした8回は近本の1号ソロ、佐藤輝の右前適時打でリードを広げて9回は3点差で守護神の岩崎につないだ。

終わってみれば理想的な阪神の勝ちパターン。会見後の岡田監督は「(守り勝つ野球に)去年もそういうことやんか」と連覇への自信をチラリとみせていた。

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