中国の伝統要素を取り入れた積み木・ブロックが新たなトレンドに

中国では今、積み木やブロックが注目を集める新たなトレンドとなっている。

Z世代が台頭するにつれて、以前はニッチな商品だったアートトイが多くの人の視野に入るようになっている。中国では今、積み木やブロックが注目を集める新たなトレンドとなっている。

中国のコンサルタント会社・灼識諮詢(China Insights Consultancy)が発表した 「積み木・ブロック業界白書」によると、中国の積み木・ブロック市場の規模は100億ドルの大台を超えて、世界で3番目に大きな市場となっている。ここ10年、中国人1人当たりの玩具への平均支出額も急増している。それでも、米国を含む発展途上国と比べると大きく下回っており、中国の玩具産業は依然として巨大な成長の余地があると言える。

中国の玩具の消費層も急速に拡大している。玩具というと、以前は児童や青少年が中心だったものの、今では全年齢層に拡大し、市場規模が安定して拡大している。

では、中国のさまざまな年齢層の人々の間で、積み木・ブロックが人気となっているのはなぜなのだろうか?白書によると、社会や経済、文化が発展し続けているのを背景に、中国では「クリエイティビティ」「個性的」「高い社交性、共感性、文化的価値を備えている」「コレクション価値が高い」といった特徴がある文化的娯楽商品やサービスのニーズが高まり続けているのがその理由の一つとしている。

また、ブロックの場合、3Dプリンティングの発展もその遊び方をより豊かにしている。ユーザーはデジタルデザインソフトウェアを使って形状や構造を自分でカスタマイズした後、3Dプリンティングを活用してそれを実体化することができる。その二つを組み合わせて、子供は自分のブロックの形状をデザインして、3Dモデリングやプリントの基本的な使い方を学ぶことができる。大人の場合は、オリジナリティーあふれるアート作品や機能性の高い作品をデザインして、それを実体化することができる。

さらに人気IPとの提携も不可欠な要素となっている。IPライセンス契約はIPビジネスにおいて収益を得る主な方法の一つであるほか、IPの影響力を拡大したり、IPの「分布境界線」を拡大したりする上で、カギとなる。IPライセンス市場は今、急成長しており、IP契約により、商品の販売を大きく促進させることができるため、積み木・ブロックを取扱うトップブランドの多くが今、業界の垣根を越えてマーケティングを展開し、「強者連合」による大きなビジネス効果を得る機会を探し求めている。今後、積み木・ブロック業界において、IPをめぐる動きが活発化しそうだ。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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