FRB、利下げ検討に時間かけられる 米経済力強い=パウエル議長

Howard Schneider Lindsay Dunsmuir

[ワシントン 3日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は3日、経済の強さと最近のインフレの高さを踏まえると、FRBには初の利下げについて検討する時間があると改めて述べた。

パウエル議長はスタンフォード大学ビジネススクールで行う講演の原稿で「このところの雇用とインフレを巡る指標はいずれも予想を上回っている。ただ、堅調な成長、力強くかつ再均衡化する労働市場、時に困難な道筋ではあるものの2%に向けて低下するインフレ、という全体的な状況を大きく変えるものではない」と述べた。

その上で「経済の力強さとインフレを巡るこれまでの進展を踏まえると、今後発表されるデータに基づいて政策決定を行っていく時間がある」とし、決定は「会合ごとに行われる」と言及。経済がおおむね予想通りに進展すれば、「今年のある時点」で政策金利を引き下げることが適切となるという見解で自分自身と他のFRB当局者はほぼ一致していると語った。

ただこうしたことは、インフレがFRBが目標とする2%に向けて持続的に低下していると政策担当者が確信を一段と深めた場合のみに実現すると指摘。このところの予想を上回るインフレが「単なる一時的な上昇以上のもの」か判断するのは「時期尚早」との考えを示した。

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