米ISM非製造業総合指数、3月は低下 価格指数は4年ぶり低水準

[ワシントン 3日 ロイター] - 米供給管理協会(ISM)が3日発表した3月の非製造業総合指数は51.4と、2月の52.6から低下した。低下は2カ月連続。一方、投入価格指数が4年ぶりの低水準となり、インフレ見通しにとって良好な兆しを示した。

指数が50を超えると、米経済の約3分の2を占める非製造業部門の拡大を示す。ロイターがまとめたエコノミスト予想は52.7だった。

ネーションワイド(オハイオ州)のシニアエコノミスト、ベン・エアーズ氏は「今後数カ月でサービスインフレが引き続き弱まる兆しであり、連邦準備理事会(FRB)にとって歓迎すべき兆候だ」と指摘。「とはいえ、労働環境が好調なことから、利下げ開始は2024年後半まで先延ばしされる可能性がある」と述べた。

業種別では、宿泊・飲食サービス、公益事業、小売、専門・科学技術サービスなど12業種が50を上回った一方、鉱業、運輸、倉庫など4業種が50を下回った。

新規受注指数は54.4と2月の56.1から低下。一方、景気指数は2月の57.2から57.4に上昇した。

需要鈍化を背景に投入価格指数は2月の58.6から53.4に低下し、2020年3月以来の低水準を記録した。

キャピタル・エコノミクスの北米副主席エコノミスト、スティーブン・ブラウン氏は「これは住宅を除くコアサービス、いわゆるスーパーコアのインフレ率が、パンデミック(世界的大流行)前の正常な水準に向かって再び低下することを示唆している」と述べた。

供給業者の納入に関する指数も2月の48.9から45.4に低下した。指数は50を下回ると納入の速度が速くなっていることを示す。

雇用指数は2月の48.0から48.5に上昇した。

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