2024年4月3日に国立競技場で行なわれた一戦は、FC東京が浦和に2-1で勝利という結果に終わった。前者のパフォーマンスが素晴らしかったというよりも、後者の出来が悪すぎた印象が強い。
この日の浦和はどう組み立て、どう崩すのか。そのあたりがはっきりしなかった。ゴール前を固められているのにクロスを単純に上げたり、攻撃に工夫が見られなかったのだ。
試合後、途中出場した梠は興味深いコメントをしていた。
「守備のところを毎回練習でやっているので、攻撃は個人に任されている感じがある。それよりも悪い時間帯に失点しているのが…。悪い時間帯にゼロで抑えないと。ここ何試合もそうですけど、悪い時間帯に点を取られている」
ベテランFWが示唆したのは守備にも不安がある点。要するに、今の浦和は攻守両面に問題があるということだろう。興梠は言葉を継ぐ。
「後半は逆転されて前から行かないといけない状況だったので、いつもよりリスクをおかして前から守備しました。剥がされるシーンが多かったですが、負けているので前から行かないといけない。じゃあ、前から行って攻撃に人数をかけているけど、チャンスを作れたかと言えばそうではない。そこの質を高めないと、今日の展開のような試合は増えるかなと」
左ウイングで先発出場した渡邊も古巣との対戦を振り返って、「なかなかやりたいことができなかった」と反省の弁。ヘグモ監督のカラーをチームに浸透させるまで、しばらく時間がかかりそうだ。
構成●サッカーダイジェストTV編集部