「私が大谷選手と同レベルに…お話にもならない」 韓国166億円男、地元メディアに明示した敬意

ジャイアンツに今季加入したイ・ジョンフ【写真:ロイター】

イ・ジョンフが語った謙虚な言葉

米大リーグ・ジャイアンツに今季加入したイ・ジョンフ外野手が、韓国メディアのインタビューでドジャースの大谷翔平投手について言及。「なぜ大谷選手と比較されるのかわかりませんし、大谷選手が知ったら気分を悪くすると思います」と謙虚なコメントを残したが、「同時代にプレーしたということだけでも子どもに自慢できるのかな」とも語った。昨年のWBCにも韓国代表として出場した名古屋生まれの25歳が、リスペクトを示している。

25歳のイ・ジョンフは日本のドラゴンズでもプレーしたイ・ジョンボム(李鍾範)氏を父に持ち、1998年8月に名古屋で生まれた。KBO史上最高の通算打率.340を残し、ポスティングシステムを利用して米球界に挑戦。ジャイアンツとは6年総額1億1300万ドル(約166億円=当時)という巨額契約を結んだと報じられている。

ジャイアンツでは「1番・中堅」で開幕から出場を続けており、3月30日(日本時間31日)の敵地パドレス戦ではメジャー1号本塁打も放っている。ドジャースとの対戦を迎え、韓国のYouTube番組「ソムタイムズ」のコーナー「イ・ヨンミのMLBライブ」がイ・ジョンフのインタビュー映像を公開。ロッカールームで質問に応じている。

「大谷と比較される点についてはどう考えていますか?」と問われたイ・ジョンフは「私はなぜ大谷選手と比較されるのかわかりませんし、大谷選手が知ったら気分を悪くすると思います」と少し戸惑い気味。「大谷選手はすでにメジャーリーグの歴史に多くを残している選手で、私は今始まるところにいる選手。契約規模だけを見ても、私とは比較できない選手です。メディアには煽る空気があるようですが、私は正直に言って、大谷選手を見るたびに少し憧れの対象を見る感じというか……試合をしていてもライバルという感じはありません」と謙虚にコメントした。

韓国での実績は十分だが「私は今、新人で、毎日どうなるかわからない状況です。相手投手や守備で相手打者が打ったボールにだけ神経を使っているので、私が大谷選手と同じレベルにいるなんてお話にもならない」と地元メディアの前ではっきりとコメント。一方で「ただ、のちに引退をするときに、そんな選手とともにプレーした、同時代にプレーしたということだけでも子どもに自慢できるのかなと思います」とリスペクトを示した。

マリナーズなどで活躍したイチロー氏に少年時代から憧れており、ジャイアンツでも「51」を背負う。入団会見では「子供のころ野球を始めたときに、初めて見た選手がイチロー・スズキでした。彼は私のお気に入りの選手です。そして彼のおかげで、私は彼の背番号が大好きで、同じ番号でプレーし始めました」と話している。

THE ANSWER編集部

© 株式会社Creative2