大阪府/曾根崎警察署改築基本設計、安井建築設計事務所に

大阪府都市整備部住宅建築局公共建築室は3日、「大阪府曾根崎警察署改築工事基本設計業務」の公募型プロポーザルで最優秀提案者に安井建築設計事務所を選定したと発表した。同社の総合評価点は87・36点(100点満点)で、提案価格は9900万円(税抜き)。プロポーザルには5者が参加した。古くなった同警察庁舎(大阪市北区曽根崎2、敷地面積約1740平方メートル)を現在地で建て替える。新庁舎はSRCかRC造で、延べ面積は約1万4400平方メートル。設計期間は2025年3月10日まで。
府は同社の提案について「特殊な敷地の条件を踏まえた施設計画や、都心部における配置計画が優れていた」と評した。また「警察施設としての機能を十分に満足させた上で環境面、維持管理面、コスト面への配慮が特に優れていた」「全体的にバランスの良い提案」と高く評価。
府は庁舎整備で実施設計・施工一括(DB)方式を同警察署建て替えで初めて採用する。基本設計者はDB方式の事業に参加できないが、発注者支援業務に携わる。基本設計業務で要求水準書案作成、契約書案などの作成、事業者選定支援、実施設計内容検証、工事監理業務などを担当する予定。
現庁舎は1973年5月に完成した。耐震改修工事を13、14年度に実施済みだが、現在は老朽化が進み、浸水対策上の課題なども抱える。府が建て替え手法などを検討し、現在地での改築が最適だと判断した。
「大阪府曾根崎警察署新築工事基本計画策定業務」は日本設計が担当。
工期は約51カ月で、DB事業期間は約57カ月。26年度に旧庁舎を撤去し、新庁舎に着工。30年度の新庁舎完成を目指す。約128億60百万円(税抜き)の概算工事費を投じる。
同警察署は「大阪キタ」と呼ばれるエリアを所管。西日本最大駅のJR西日本大阪駅と、阪急電鉄、阪神電気鉄道、大阪メトロの駅、バスターミナルなどがあり、業務・商業・文化・教育・住宅など多くの都市機能が集積している。

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