米国株式市場=S&Pとナスダック小幅高、非製造業指標の軟化で

Chibuike Oguh

[ニューヨーク 3日 ロイター] - 米国株式市場はS&P総合500種とナスダック総合が小幅に上昇して取引を終えた。米供給管理協会(ISM)が発表した3月の非製造業総合指数が前月から低下したことを受けた。一方、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が利下げ前にさらなる議論とデータが必要との見解を示したことが上値を抑制した。

S&P主要セクターは大方が上昇。エネルギー、素材、通信サービスが上げを主導した。

パウエル議長は3日、経済の強さと最近のインフレの高さを踏まえると、FRBには初の利下げについて検討する時間があると改めて述べた。

ISMの3月非製造業総合指数は51.4と、2月の52.6から低下し、市場予想を下回った。低下は2カ月連続。指数は引き続き50を超えており、米経済の約3分の2を占める非製造業部門の拡大を示す。

FRBは早ければ6月にも利下げを開始すると予想されていたが、このところの堅調な指標を受けて、時期が後ずれするのではとの見方が出ている。

アトランタ地区連銀のボスティック総裁は3日、CNBCのインタビューで、第4・四半期に利下げを開始するのが適切という認識を示した。

シエラ・インベストメント・マネジメントのジェームズ・セント・オービン最高投資責任者(CIO)は、一部の強いデータが「良いニュースは悪いニュース」と受け止められていると指摘した。

個別銘柄では化粧品小売りのアルタ・ビューティーが15.3%の大幅安。業界会議で悲観的な見通しを示したことが背景。同業e.l.fビューティー、コティも下落した。

半導体大手インテルも売られ、8.2%安。2023年の半導体製造部門の営業損失が70億ドルと前年の52億ドルから拡大したことを明らかにした。

米取引所の合算出来高は110億3000万株。直近20営業日の平均は117億6000万株。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.66対1の比率で上回った。ナスダックでも1.25対1で値上がり銘柄が多かった。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 39127.14 -43.10 -0.11 39139.59 39305.76 39017.13

前営業日終値 39170.24

ナスダック総合 16277.46 +37.01 +0.23 16178.80 16340.74 16169.31

前営業日終値 16240.45

S&P総合500種 5211.49 +5.68 +0.11 5194.37 5228.75 5194.37

前営業日終値 5205.81

ダウ輸送株20種 15961.03 +114.18 +0.72

ダウ公共株15種 870.84 -4.86 -0.56

フィラデルフィア半導体 4903.50 +16.56 +0.34

VIX指数 14.33 -0.28 -1.92

S&P一般消費財 1460.80 +3.17 +0.22

S&P素材 584.94 +3.64 +0.63

S&P工業 1058.21 +5.41 +0.51

S&P主要消費財 794.53 -8.83 -1.10

S&P金融 693.27 -0.57 -0.08

S&P不動産 241.17 +0.14 +0.06

S&Pエネルギー 741.76 +4.86 +0.66

S&Pヘルスケア 1679.47 -1.69 -0.10

S&P通信サービス 290.73 +2.04 +0.71

S&P情報技術 3796.72 +4.05 +0.11

S&P公益事業 330.52 -1.38 -0.42

NYSE出来高 10.00億株

シカゴ日経先物6月限 ドル建て 40065 + 535 大阪比

シカゴ日経先物6月限 円建て 40030 + 500 大阪比

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