Ami Miyazaki
［東京 ４日 ロイター］ - 香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントは４日、花王にマーケティングの改善を求め、主要な化粧品とスキンケアブランドの国際的な成長に重点を置くよう要請した。これに対し、花王は同社が示した構造改革などに十分な理解がなされていない、などと反論した。
オアシスは声明の中で、主要化粧品などの成長に重点を置いてマーケティングを改善させた場合、「花王の株価は１万円を超え、現在の株価水準から７６％以上上昇する」との試算を示した。
国際的な経験を持つマーケティング責任者を起用することや、ブランド価値を高めるマーケティングの経験がある社外取締役の任命も求めた。
低採算のブランドと在庫を削減すること、情報開示の透明性を向上させることも要求している。
一方、花王は同日、オアシスの主張についてコメントを発表。同社が２０２３年度決算で示した積極的なポートフォリオ管理や構造改革について十分な理解がなされていない、などとの見解を示した。
花王の取締役会と経営陣は、経営戦略に基づき長期的な視点で株主価値の向上に努めているとし、「オアシス及びすべての株主と直接かつ建設的に関わり、課題を解決するための新たな視点を歓迎する」としている。
