イスラエルのガンツ元国防相、9月総選挙実施を提唱

[エルサレム 3日 ロイター] - イスラエルの戦時内閣に加わっているガンツ元国防相は3日、総選挙を9月に実施するべきだとの考えを示した。

パレスチナ自治区ガザにおけるイスラム組織ハマスとの戦闘が長期化し、依然として人質が解放されないことなどから、ネタニヤフ首相に対する国内の批判は高まる一方で、ここ数日では数千人規模のデモが発生し、総選挙を要求している。

こうした中でガンツ氏は、9月に選挙を行うことで合意すれば、国民に近く改めて政権の信を問うとのメッセージを送りながら、軍事行動を継続することができると説明した。

現状では次の総選挙は2026年10月27日に予定されており、世論調査で敗北が示唆されている前倒し選挙をネタニヤフ氏は完全に否定している。

ネタニヤフ氏の与党リクードも、ガンツ氏は戦時中にささいな政局問題に首を突っ込むのをやめるべきだと不快感を表明。今選挙を実施すれば政府機能の不全や国民の分断、ガザ最南部ラファで続く戦闘への悪影響をもたらし、人質解放のチャンスまで決定的につぶすことになるとくぎを刺した。

世論調査によると、次の選挙ではガンツ氏が率いる政党が第一党に躍進する見込みで、同氏の首相就任が有力視されている。

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