西区西戸部町 防災に強い町へ公園整備 15年来の思い叶う 横浜市中区・横浜市西区

防災パーゴラの前でシャボン玉を飛ばす子どもたち

西区の密集市街地における防災機能を備えた公園「西戸部羽沢西部公園」=西区西戸部町=が3月15日に開園した。

公園周辺は、高低差のある地形で町内に坂や階段を使わずに避難できる場所がなかった。また、建物が密集しており、住民からは地震や火災発生時の燃え広がりが心配されていた。

こうした課題解決のため、2009年度に地元の一本松まちづくり協議会と羽沢西部自治会が市長宛に公園広場設置要望書を提出。17年度から3年かけて市が国から用地を取得し、新設道路工事や公園擁壁工事などを経て、要望書提出から15年かけ開園にこぎつけた。

地域の避難場所に

公園の面積は約1600平方メートル。敷地内には、災害時に屋根と四周にテントを張り、拠点として使用する防災パーゴラや防災マンホールトイレ2基、テントなどの備品が収納されている収納縁台とベンチが備えられている。「いっとき避難場所」として機能するという。

20日には同協議会と同自治会が主催するオープニングイベントが行われた。来賓の菊地健次西区長や住民ら50人以上が集まり開園を祝った。

同協議会、同自治会の川島明弘会長(61)は「防災に強いまちにしたいという先人の思いや行政の方の力でこの日を迎えられた。感無量です」と述べた。一本松小学校の橋本不二くん(9)は「広い公園ができて嬉しい。友達とたくさん遊びたい」と話した。

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