2004年にRockstar Gamesから発売された『Grand Theft Auto: San Andreas』で発生する珍現象として知られる「頻繁な飛行機の墜落」。その真実について元開発者が解説を行いました。
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経路スキャンが不十分、初速が足りない、飛行機を飛ばした後にマップ生成……そして生まれる「悪夢の飛行経路」
2009年までRockstar Gamesで働いていたObbe Vermeij氏はX(旧Twitter)上でこの問題について、以下のように解説しています。
「飛行機を作成する前に、その経路にある障害物を探します。飛行機の前方方向の多数のラインをスキャンしますが、これらのスキャンは遅いので、最小限のものを使用しました。(胴体と翼端だけだと思います)。これが、薄い障害物が検出されない場合がある理由です。」
さらにVermeij氏は、
といった飛行機墜落の要因となりうる要素を挙げています。これらの要素が合わさり、飛行機がときに「悪夢の飛行経路」上に生成されることになってしまいました。
Vermeij氏はこの問題を把握しており、飛行機の低空飛行をゲームから削除することを簡単に検討しましたが、最終的にはそれは取りやめられ、結果として実際のゲームでは頻繁に飛行機が墜落するようになりました。とは言え、こうして引き起こされる唐突な飛行機の墜落はプレイヤーの笑いを引き起こし、GTAコミュニティではコメディリリーフとして受け取られています。
『Grand Theft Auto: San Andreas』は現在リメイク版がSteamやスマートフォンで配信されています。なお、これらのリメイクでは飛行機が頻繁に落ちる問題は修正されているということです。