災害時にコンテナホテル提供 松阪市、デベロップと協定 三重

【コンテナホテルを案内する岡村社長(右)と竹上市長=松阪市大津町で】

 【松阪】三重県の松阪市は3日、同市大津町にコンテナホテル「HOTEL R9 The Yard 松阪」を開業した「デベロップ」(千葉県市川市、岡村健史社長)と災害時の移動式宿泊施設の提供に関する協定を締結した。

 同社はコンテナホテルを全国82カ所に展開。コンテナを改装した客室を災害時に被災地へ移設し、避難所や仮設宿泊所として活用する「レスキューホテル」として運営している。全国135の自治体と災害協定を結んでいる。県内は津市庄田町といなべ市大安町石榑下で営業。協定は県内で初めてとなる。

 松阪市役所で協定締結式を開いた後、3月31日にオープンしたホテルを見学した。ユニットバス付きのダブルルーム42室とツインルーム五室がある。客室のコンテナ下部に車輪を備え、けん引できる。

 岡村社長は「東日本大震災で備蓄倉庫を持っていく仕事をした時、避難者にプライベート空間を提供することができないかと考えた」と立ち上げに至った経緯を説明し、「レスキューホテルとしてコロナ対応で7回出動した」と実績を語った。

 竹上真人市長は「聞けば聞くほど面白いビジネスモデル。民間の智恵で公民連携が実現でき、望外の喜び」と感謝した。

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