パンツェッタ・ジローラモさんが育てた会津産米、イタリア料理に 福島県会津若松市で体験会

コメを使ったイタリア料理などを振る舞うジローラモさん

 イタリア出身のタレントで福島県の会津美里町観光大使を務めるパンツェッタ・ジローラモさんが育てた会津産米と、イタリアの家庭料理を楽しむ体験会は3月30日、会津若松市のアドリア北出丸カフェで開かれた。ジローラモさんは「日本の農業を応援し、会津のコメを全国、世界に発信したい」と情熱を語った。

 ジローラモさんは、料理研究家の妻貴久子さんの父が会津美里町出身という縁から町観光大使に就いている。町内の農業法人自然農法無の会が管理する田んぼで昨年、コメ作りに挑戦した。今回は初めて収穫したコメを中心に、故郷の味を楽しんでもらおうと企画した。

 料理は全て貴久子さんが手がけた。テーブルには「イタリア風米のサラダ」や「米のオーブン焼き」などが並んだ他、「ボローニャ風ポークミルク煮」、「シチリア風チョコレートと米のお菓子」などが振る舞われた。参加者は「米の味わい方が多彩で、とても楽しい」と笑顔を見せ、会津産米とイタリア食文化のハーモニーを堪能した。

 「会津は豊かな自然と歴史が魅力」と語るジローラモさんは町内に住居を借り、活動拠点の一つにしている。有機米など付加価値の高いコメの栽培に可能性を感じるという。国内で農業の担い手確保が課題となる中、「コメ作りの楽しさを発信したい。新規就農につながればうれしい」と話した。

 体験会は市内の会津土建、会津天宝醸造などが協力した。

© 株式会社福島民報社