午前の日経平均は反発、米金利の上昇一服を好感 期初の売り一巡も

Noriyuki Hirata

[東京 4日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比649円97銭高の4万0101円82銭と反発した。米国市場で長期金利の上昇が一服する中、半導体関連やハイテク株といった主力株の上昇が指数をけん引した。期初の益出し売りの一巡が意識されて上昇に弾みがつき、800円近く上げ幅を拡大する場面もあった。

日経平均は476円高で寄り付いた後も上値を伸ばし、一時791円高の4万0243円02銭に上昇した。米国市場で発表された経済指標が強弱まちまちとなって米長期金利の上昇が一服し、米ハイテク株高となったことが好感された。

日経平均の寄与度上位には東京エレクトロンなどの半導体関連株やソフトバンクグループなどのハイテク株が並び、指数の上昇をけん引した。

市場では「期初の益出しの売りは一巡し、(復活祭に関連した)欧米の連休を経た反動もあったようだ」(岩井コスモ証券の林卓郎投資情報センター長)との見方が聞かれた。為替の円安地合いが継続している上、前日の伊藤忠商事による還元方針の発表は、海外勢による日本株買いを誘いやすいという。

一方、買い一巡後は高値もみ合いとなった。あすの米雇用統計の発表を前に一段の上値追いは限られ、目先は「4万円の値固めではないか」(林氏)という。

TOPIXは1.46%高の2746.14ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は2兆3490億6400万円だった。東証33業種では、値上がりは非鉄金属や電気・ガス、鉱業など30業種で、値下がりは空運と水産・農林、鉄鋼の3業種だった。

ファナックやトヨタ自動車はしっかり。ソシオネクストは年初来高値を更新した。一方、アステラス製薬や日本電信電話は軟調だった。新規上場のアズパートナーズの初値は公開価格を52.2%上回る2923円で、その後はストップ安水準の2423円に下落し午前の取引を終えた。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1198銘柄(72%)、値下がりは406銘柄(24%)、変わらずは48銘柄(2%)だった。

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