平塚市 可燃ごみ 収集時間を通知 アプリ「さんあ~る」と連携 平塚市

収集車に設置されたタブレット端末(画像の一部を加工しています)

平塚市は、ごみ分別アプリ「さんあ〜る」を使って可燃ごみ収集の目安時間を通知する取り組みを4月中旬から始める。新たに導入したごみ収集車両の運行管理システムを活用し、車両の位置情報などをリアルタイムで把握。市では収集ルートの最適化にもつながるとし、業務の効率化やCO2排出削減などの効果を期待している。

ごみ出し時間の目安は収集日の早朝から午前8時30分までとされているが、収集時間は地域によってばらつきがある。集積所のごみがカラスに荒らされる被害に頭を悩ませる自治会も多く、関係者からは収集直前にごみを出したいといった要望が寄せられていたという。

市が導入したシステムは、収集車に設置したGPS機能の付いたタブレット端末で、車両の位置情報や収集の軌跡・履歴を把握。ごみの分別方法や収集日などを調べられるアプリ「さんあ〜る」と連携することで、可燃ごみがいつ頃収集されるのかを地区ごとに時間で通知できるようになる。可燃ごみ収集の目安時間をアプリなどで知らせるサービスは県内初。導入費は約1800万円で、初年度は約150万円の保守料を計上している。

収集業務の効率化も

市内にはごみ集積所が約1万2千カ所あり、回収ルートはこれまで収集作業員の経験や勘に頼る部分が多かった。システムの導入に向け、市収集業務課では昨年12月から運行データの蓄積を進めており、回収ルートを最適化することで「収集漏れの防止やCO2排出削減などにもつながる」と話す。

地震や風水害時には、被害状況をタブレット端末で撮影した画像を車両同士で共有することができ、迂回判断なども迅速に行えるようになる。同アプリを通じた市民への情報提供や市災害対策課との連携を通して、防災分野での活用も期待できるという。

不法投棄の通報機能

システムの導入に合わせ、同アプリに不法投棄などの通報機能も追加された。

これまでは電話による通報がほとんどだったが、収集漏れやごみの散乱、小動物の死骸などについても写真や現在地などを送信できるため、市民からの問い合わせに対して迅速に対応できるようになるという。

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