忙しく働く現代人にとって、「仕事」と「仕事以外」の時間のバランスにどう折り合いをつけるか、永遠の課題といえるかもしれません。特に、「しなきゃいけない」「〜しないとダメ」「頑張る」が口癖の人は要注意と、多数のWebサイト制作を手掛けてきた起業家の土岐あい氏は言います。土岐氏の著書『SNSサポート副業』(大和出版)より、詳しく見ていきましょう。
仕事と家庭のバランスがわからなくなったときは…
副業やフリーランスで働く人は、会社員のように決まった時間での勤務ではないので、自分の裁量でどこまででも働けてしまいます。
一方、シングルマザーであったり、介護をしている人は、なかなか仕事をする時間をつくること自体が難しかったりしますよね。
・家事や育児に時間が取られて、仕事に充てる時間を確保するのが難しい
・夜のオンラインMTGの時間に子どもが起きてきてしまう
・仕事が忙しくてパートナーと過ごす時間がない
・自分の趣味や休暇がなくなってしまう
・本業の会社で疲れてしまって、副業や勉強に回す時間がない
こんな悩みを抱えるかもしれません。
そんな方のためにワークライフバランスを保つヒントをお伝えします。
1.時間を上手に使う
時間管理は日々の効率を高める基本的な要素です。何をするにも「順番」と「時間」が重要です。まず、やるべきことリストを作成し、各タスクに優先順位をつけてみましょう。これにより、重要かつ緊急なタスクから順に処理していくことができ、時間を無駄にすることなく効率的に一日を過ごすことができます。
さらに、時間管理アプリなどを使用して、どの活動にどれだけの時間を費やしているかを確認し、時間の使い方を見える化してみるのも良いでしょう。
2.人に任せることの認識を変える
すべてのタスクを自分一人で処理しようとするのは無理です! ストレスの原因となることもありますし、無理をしすぎると心身に悪影響を与えます。家事、子育て、仕事、これらの多くのタスクは他の人に依頼することが可能です。
たとえば、家事を両親やパートナーに分担してもらったり、子どもに自分のことは自分でやってもらうことも考えられます。専門の家事代行サービスや清掃サービス、ベビーシッターを利用したりすることもできます。
仕事においても、特定のプロジェクトやタスクを信頼できるチームメンバーや外部の専門家に委託することで、自分の時間とエネルギーを節約し、得意なことに集中することができます。
不得意なことは時間がかかる上に、ストレスもエネルギー消耗も激しいもの。自分の不得意は誰かの得意ですので、どんどん得意な人に依頼し、自分は自分が得意なことをしましょう。
3.自分のための時間をつくる
ついつい後回しにしてしまいがちですが、自分自身の心と体の健康は非常に重要です。毎日、少しでも自分だけの時間を確保し、リラックスやリフレッシュを図ることが大切です。たとえば、短い散歩をする、瞑想をする、好きな音楽を聴く、読書をするなど、心地良い活動を見つけて実行しましょう。
自分のための時間をつくることで、ストレスを軽減し、全体的な幸福感を向上させることができます。
4.仕事する場所を整える
清潔で整理された作業スペースは、集中力を高め、生産性を向上させます。仕事をする場所を整え、必要なアイテムを手の届く場所に配置し、不要なアイテムは排除しましょう。
さらに、快適な椅子や適切な照明を確保し、仕事環境を改善することで、作業効率と心地よさを向上させることができます。
自宅で場所の確保が難しい場合はコワーキングスペースを借りるという手もあります。時間貸しや月極での契約などもありますので、あなたの都合に合わせて集中できる場所を確保しましょう。
まだまだある!ワークライフバランスを保つヒント
5.宅配サービスを活用する
日々の買い物やクリーニングなど、ちょっとした外出は思いの外時間が取られるもの。食材や日用品の宅配サービスやUberのような食事を運んでくれるサービスを活用して、できるだけ時間と労力を削減することも1つの手です。
給与が決まっていた会社員とは違い、あなたの時間はお金です。スーパーにお買い物にいって帰ってくる1時間で数千円、数万円稼げるとしたら、多少割高であっても宅配のほうがコストが安い場合があります。自分のコストを考慮してサービス利用をしましょう。
6.便利家電に頼る
自動の掃除機や乾燥機付き洗濯機、食洗機など家事を軽減する家電は積極的に利用しましょう。毎日家事にどれぐらいの時間を使っているか書き出し、その時間で仕事をしたらいくら収入になるのかを計算してみましょう。
また、家電を使うことで消耗する体力やストレスのことも考えてみましょう。便利家電を使うことで、あなたの時間、体力、ストレスが軽減されるなら、早急に決断することをおすすめします。
7.しっかり休む
質の良い休息は、明日への活力と新しいエネルギーを提供します。一日の終わりには、リラックスし、十分な睡眠をとることで、翌日に備えることが重要です。
短い休息や十分な睡眠は、心と体の健康を維持し、長期的な生産性と幸福を支えます。
小さい子どもがいる人は、子どもとすごす休日では心も体も十分に休めないばかりか、逆に体力を消耗する場合もあります。可能なら子どものいない時間や日程での休息の確保をしてみましょう。
8.完璧主義にならない
仕事も家事も育児も完璧にやろうとすると、無理がきます。核家族で共働きをしながら……というのはかなりの無理ゲー。家事も育児もそこそこ手抜きでOK! お父さんお母さんが頑張りすぎて辛そうにしているよりも、多少手抜きでも楽しそうにしている姿のほうが子どもたちは嬉しいはずです。
「しなきゃいけない」「〜しないとダメ」「頑張る」が口癖の人は要注意! 完璧主義にならずに、心を緩めて自分の心身の健康を第一にしてくださいね。
土岐 あい
チームビジネスプロデューサー