大川原元顧問の遺族側が控訴 拘置所対応「適法」に不服

 外為法違反の罪に問われた社長らの起訴が取り消された「大川原化工機」の元顧問で、勾留中に判明したがんで死亡した相嶋静夫さん=当時(72)=の遺族が拘置所の対応が不適切だったとして国に損害賠償を求めた訴訟で、遺族側は4日、違法性は認められないとして請求を棄却した東京地裁判決を不服として控訴した。

 3月21日の判決は、拘置所の対応について「医学的に合理性があり、治療義務違反はない」と判断した。

 相嶋さんは2020年3月、生物兵器製造に転用可能な装置を中国に不正輸出したとして、警視庁公安部に大川原正明社長らと逮捕され、勾留された。勾留停止を経て同11月に入院し、21年2月に亡くなった。

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