県警の「留置管理」人員が6倍に増 被疑者の逃走未遂・自殺、留置場内でのわいせつ行為…背景には全国で相次ぐ不適正事案

新年度、島根県警でも新たな組織がスタートしています。
逮捕した被疑者を拘束する留置場の管理をする部署が新たに発足し、人員も大幅に増員。人数は、およそ6倍となりました。なぜ大幅に増員したのか…背景には、全国的に留置場内での不適正な事案が増加していることがあります。

島根県警に新たに発足した「留置管理課」。
逮捕した事件の被疑者の身柄を拘束する「留置場」の管理業務で、各警察署に担当部署があるほか、これまで県警本部では総務課3人が対応に当たっていました。

それが新設された課には17人が配属。およそ6倍となる人員増です。

大幅な増員となった背景にあるのが、全国的に起きている留置場内での不適正な事案です。

島根県警 山本達也 留置管理課長
「被疑者の逃走未遂事件とか自殺などそういった事案が発生しております。島根県においては不適正事案等の発生はございませんけども、業務の運営、適正化を図る目的でございます」

女性に性的暴行を加えたとして逮捕・起訴された警視正の男が3月、広島中央警察署の留置施設でトイレの扉を背に、ももひきを首にかけて、意識不明の状態で発見されました。収容先の病院で死亡が確認。警察署の留置施設で自殺を図ったとみられています。

また、警察官による留置場内でのわいせつ行為などがあったことなどでも規定が強化され、女性被疑者の留置場となっている雲南署は、本部直営で管理にあたることになっています。

県警では、県民の疑念を払拭していくためにも、留置場のある警察署への指導を強化し、適正な管理体制を敷いていくとしています。

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