オーガスタの木が倒れた!? それって大事件じゃない?【マスターズ豆知識】

木が倒れるハプニングが発生。プレーは一時中断に(撮影:GettyImages)

いよいよ4月11日(木)からオーガスタナショナルGC(米国・ジョージア州)で、マスターズが始まる。マスターズといえばコースや歴史など、さまざまな逸話が存在する。そこで知っているだけでテレビ観戦がさらに面白くなる豆知識を紹介。

2023年大会の2日目。嵐によって、17番の大木3本が倒れるハプニングが発生した。

大会2日目は悪天候の中進行していたが、雷雲接近のため現地時間午後3時07分に1度目の中断。同時間4時22分に2度目の中断を知らせるホーンが鳴った。ハプニングはその直前に発生。強風がコースを襲い、17番ティ横の巨木3本が倒れるとともに、大きな音が鳴り響いた。幸いにもプレー中の選手はおらず、ギャラリーもとっさに逃げてケガ人は出なかった。

現場近くの15番グリーンにいた比嘉一貴は、実際に倒れる瞬間を目撃。「メキメキメキメキと僕がストレッチしているような、筋繊維が切れるような音と、ドーンッというすごい音が聞こえて、大きい木が目の前から消えた。どんどん悲鳴みたいになっていった。映画みたいな景色が…」とそのときの様子を語った。

驚くべきは、翌日には倒木の跡が何事もなかったかのように奇麗になっていたこと。さすがはオーガスタ。コース管理のすごさを示すエピソードの一つとなった。

17番では以前にも、木にまつわるハプニングが起こった。2014年大会の2カ月前、オーガスタは大雪に見舞われた。その影響で、17番のティイングエリアから210ヤード地点、フェアウェイ左サイドにあった名物の木が損傷。伐採に至った。

ちなみにこの木は、オーガスタのメンバーでもあった故ドワイト・アイゼンハワー元大統領(在任期間1953~61年)がラウンド中何度も当てていたことで委員会に「切ってしまえ」と進言していたが、却下されていた。そこから『アイゼンハワーツリー』と呼ばれるようになったという逸話もある。

今年はハプニングが起こらないことを願う。

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