静岡県・川勝知事「差別発言」謝罪で再注目…“筋金入り差別主義者”杉田水脈氏の面の皮

今も反省なし(C)日刊ゲンダイ

「不十分な言葉で皆さんの心を傷つけた」

新規採用職員への訓示で「野菜を売ったり、牛の世話をしたり、モノを作ったりとかとは違い、基本的に皆さんは頭脳、知性の高い方」などと発言し、職業差別との批判の声が出ていた静岡県の川勝平太知事(75)が3日に記者会見。辞職を表明した理由とともに、問題視された発言について謝罪した。

「この15年間、静岡県民のために奉仕してきたことを大変、光栄に思います。特に第一次産業、農業、酪農、水産業、これは最も大事にしてきた。そういう方々の心を傷つけたとすれば誠に申し訳なく心からお詫びいたします。申し訳ございませんでした」

会見でこう切り出した川勝氏だったが、発言の撤回について問われると「悪かったという思いはあるが、言葉不足だった」などと返答。これに対し、SNS上では《心から悪いとは思っていないな》《形だけの謝罪だ》などと再び炎上していたが、その一方でみられたのが、《あの政治家よりもマシ》《この差別発言でフルボッコなら、あの人は?》といった投稿だ。

■差別投稿を繰り返していまだに反省ゼロ

「あの政治家」とは自民党の派閥の政治資金パーティーを巡る裏金事件で、安倍派(清和政策研究会)からキックバックされたカネ計1564万円が資金管理団体の収支報告書に記載されていなかった杉田水脈衆議院議員(56=中国比例ブロック選出)のことだ。

杉田氏といえば“筋金入り”の差別主義者として知られる。

2016年にスイスで開かれた国連女性差別撤廃委員会に関するブログでは、「チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさん」「同じ空気を吸っているだけでも気分が悪くなる」「日本国の恥さらし」などと差別表現のオンパレード。これに対し、札幌と大阪の法務局から「人権侵犯」と認定された。

国会議員が「人権侵犯」を認定されること自体が前代未聞なのだが、杉田氏は謝罪することもなく、いまだに会見すら開いていない。それどころか、自身のX(旧ツイッター)に《人権の定義に関する根拠法令がない》《今回の措置は行政処分ではなく、強制力のない任意の措置》《行政処分ではない以上、人権侵犯を認定された者は名誉回復の機会さえも奪われる》などと持論を展開する有様だ。

《川勝知事の発言も問題だが、杉田氏の投稿はもっと問題》

《差別発言で謝罪した川勝氏と、差別投稿を繰り返していまだに反省ゼロの杉田氏。質が悪いのは?》

メディアも川勝氏を追及した勢いで、杉田氏に迫るべきではないか。

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