米の受刑者「皆既日食見たい」 宗教上の権利と提訴

 【ニューヨーク共同】北米で8日に起きる皆既日食を巡り、東部ニューヨーク州の刑務所の受刑者6人が3日までに、憲法が認める宗教上の権利だとして州当局に観測を認めるよう求め、連邦地裁に提訴した。観測用の日食グラスの提供も要求している。

 訴状によると、原告は無神論者とキリスト教徒、イスラム教徒、キューバの宗教「サンテリア」の信者。いずれの宗教にとっても日食は重要なイベントだと主張し、無神論者は「科学の称賛」が自身の信念を守る上で不可欠だと訴えている。

 刑務所側は原告の要望をいったん許可したが、州当局から日食の時間帯に受刑者を移動させないように通達を受け、要望を却下した。

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