大谷翔平に今季1号が生まれた舞台裏「ファインプレーですね」解説者・斎藤隆氏がドジャース監督の言動に注目「非常にいいタイミングで…」

ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平が今シーズン第1号を放った。サンフランシスコ・ジャイアンツとの3連戦の3戦目。開幕からここまで本塁打を打てていなかった大谷だったが、“その時”は7回の第4打席に訪れた。カウント3ー1の5球目。大谷は、この回からマウンドに上がっていたジャイアンツの3番手テイラー・ロジャースが投じた外角シンカーを強振すると、打球は右中間スタンドに突き刺さった。

試合後のインタビューで大谷は、「早く打ちたい気持ちを持ちながら、自分のスイングをしようということに努めてきたので、なんとか1本出て良かった」と心境を口にし、「監督と話をして、“自分らしくいれば、それだけでいい”と言ってもらえた。それで気持ちが楽になった」と、デーブ・ロバーツ監督から助言を受けていたことを明かした。
2006~09年にドジャースで活躍した解説者の斎藤隆氏は、大谷のインタビューについて、「本塁打が出ていなかったことが気になっていたんだなというのも分かりましたし、ロバーツ監督とコミュニケーションをとれたとおっしゃっていた。新たなチームでスタートを切って、かつこの本塁打もコミュニケーションのなかで生まれたというものわかりました。非常にいい本塁打でした」

大谷が指揮官から“自分らしくいれば、それだけでいい”と言われた点について、斎藤氏は、「ロバーツ監督が非常に素晴らしい人格者というのは知っていますが、監督としてこういったコミュニケーションの取り方は、彼(大谷)の調子を見ながら、非常にいいタイミングでとってくれたなと思います。ファインプレーですね」と、指揮官のひと言が大きかったと語った。

構成●THE DIGEST編集部

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