Tリーグ女子セミファイナルを生放送でDEEP解説! ビクトリーマッチ・早田vs横井、激戦を制したのはどっちだ!?【卓球ジャパン!】

3月23日放送の『卓球ジャパン!』は、6シーズン目チャンピオンが決まるTリーグの熱戦をセレクト。女子セミファイナル、日本生命レッドエルフvs日本ペイントマレッツを生放送でDEEPに振り返った。

今シーズンは男女各6チームで争われたTリーグ。レギュラーシーズン2位と3位がセミファイナルで対戦し、その勝者がシーズン1位と年間優勝をかけてファイナルで激突する。

女子は昨年王者の木下アビエル神奈川(以下、KA神奈川)が1位、過去4連覇を果たしている日本生命レッドエルフ(以下、日本生命)が2位。強豪ミキハウス勢で戦う日本ペイントマレッツ(以下、ニッペM)が3位となった。

セミファイナルは第1マッチをニッペMが奪うも、第2、第3マッチは日本生命が勝利。第4マッチはハン・シキ(日本生命)vs大藤沙月(ニッペM)。

序盤からアグレッシブな攻めを見せたのは、王手をかけられているニッペMの大藤。

「(大藤選手は)どちらかというとラリー戦がすごくうまい選手なのですが、サーブ・3球目、レシーブ・4球目で仕留めるぞ、というくらいかなり積極的に試合を進めていました」(MC平野早矢香)。

WTTコンテンダーでも優勝経験のある中国代表のハンにペースを握らせず、怒涛の猛攻を見せてストレートで勝利をあげた。

マッチカウント2-2となり、ラストのビクトリーマッチは第3マッチと同じく早田ひなvs横井咲桜のカードとなった。

横井は第3マッチで早田に敗れているものの、今シーズンはビクトリーマッチで3勝0敗と負けなし。昨年12月25日の日本生命戦でも早田から勝利をあげている。

序盤はビクトリーマッチに自信を持つ横井がリード。

「すごくサービスに工夫が見られました」と平野が語るように、立ち位置や回転を変えるなど多彩なサーブで早田を崩し、逆にレシーブでは得意のチキータで積極的に仕掛けてポイントを重ねた。

また効果的だったのが、早田の順回転サーブに対するバックツッツキのレシーブだ。

「回転を利用して返すので下回転というよりどちらかというと横回転、上回転に近い。角度で合わせるだけなので回転が残っていく感じで、早田選手からするとやりにくそう」と平野。

一見、何気ない返球に見えるが、早田はその回転を読み切れず3球目でオーバーミスをしていた。

リードを奪われた早田は我慢の展開。「正直、今大会は状態がいいわけではないと私は思いました。フルスイングした時の体のキレとか、アジャストしている感じがなかった」と平野は見ていたが、そんな状況でも修正しながら戦える強さが今の早田にはある。

「一発で強く決めるというよりはちょっとずつ連続でコースを突いて、一球のラリーの中でも自分の状態を上げていくような戦い方に見えました」(平野)

一時は3-6と3点差あったものの、丁寧にラリーをつないで得点を重ねて、5-6ではサーブでエースを奪って同点に追いついた。

一発勝負のビクトリーマッチ。相手から向かってこられる立場の早田のほうがプレッシャーは大きいはず。

それでも早田の表情には余裕が見られた。

「表情を見てるとプレッシャーよりも試合を楽しんでいる感の方が強いなと。それだけの修羅場をくぐってきてますからね」とMC武井壮も早田の堂々たる戦いぶりに感心していた。

早田が先にチャンピオンシップポイントを握ると、最後は横井のチキータを読み切ってミドルに返球して11-9で勝利。

プレッシャーをはねのけたエースがファイナル進出を決めたのだった。

セミファイナルの接戦を制した日本生命は、続くファイナルではライバルのKA神奈川を3-0で下して、王者返り咲きを果たした。

© 株式会社テレビ東京