南ア中銀インフレ目標、引き下げに向け協議=総裁

Kopano Gumbi Alexander Winning

[プレトリア 3日 ロイター] - 南アフリカ準備銀行(中央銀行)のハニャホ総裁は3日、中銀のインフレ目標引き下げについて当局者が議論していることを明らかにした。ロイターのインタビューで、南アの競争力が高まるとの見方を示した。

目標を現在の3─6%から引き下げる決定を2025年になる前に下すことを個人的には望んでいるが、中銀と財務省のチームが適切な範囲を検討し、引き下げに伴うリスクを洗い出していると説明した。

中銀のチームが適切な目標と達成までの適切な時間軸を総裁と財務相に助言すると述べた。

南ア中銀は00年にインフレ目標の枠組みを導入し、将来的に3─5%、さらに2─4%へ引き下げる計画だったが実現していない。ハニャホ氏は大きな間違いとして数年にわたって引き下げを求めていた。

現在の範囲は広すぎるため、中銀が望むよりも高い水準でインフレ期待が固定されていると指摘した。

金利のフォワードガイダンスについては、中銀関係者は有効な手段と考えていないと述べた。

5月の総選挙の結果に関する不確実性が非常に高いため、南アのリスクプレミアムが高止まりしているとの見方を示した。長期的には慎重なマクロ経済政策と財政政策がリスクプレミアム引き下げの鍵になるとした。

2月のインフレ率は前年同月比5.6%上昇したが、中銀は25年第4・四半期に4.5%まで低下すると予想している。ハニャホ氏は「インフレ面での仕事はまだ終わっていない」と語った。

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