水原氏の“裏切り”も「うろたえない」 指揮官は感嘆…移籍1号を生んだ大谷翔平の精神力

ジャイアンツ戦に出場したドジャース・大谷翔平【写真:小林靖】

ロバーツ監督「仕事と他のことをうまく分けていた」

■ドジャース 5ー4 ジャイアンツ(日本時間4日・ロサンゼルス)

ドジャースの大谷翔平投手は3日(日本時間4日)、本拠地のジャイアンツ戦に「2番・指名打者」で先発出場し、7回に移籍後初本塁打となる右中間1号ソロを放った。開幕から9試合41打席目で生まれた待望の一発。移籍1年目というだけでなく、前通訳の水原一平氏が違法賭博問題で解雇となる異例のシーズンイン。試合後、デーブ・ロバーツ監督は大谷の精神的な強さを高く評価した。

「逆境を経験しないと、人のことは分からない。今回はプレー以外の出来事だったが、私が知ったのは、彼がうろたえないということだ。開幕から9試合、我々が期待するような成績ではなかったが、少なくとも日々彼が球場に入ってくる時の態度はいつも通りだった。仕事と他のことをうまく分けていた」

今回の水原氏の騒動は地元ロサンゼルスでも大きく取り上げられている。目や耳に入らないのは無理な話だろう。最も信頼していた人物の裏切り行為だったが、それでも、大谷は荒れることはなかったという。ロバーツ監督は「荒れること? ないね。まだない。彼が野球と問題を分けているのか、ポーカーフェイスが上手いのかのどちらかだ。どちらかは、はっきりと分からない」と言葉をつないだ。

試合後、大谷は「みんな流行っているので」と、ここ数日間は体調不良だったことを明らかにした。「メンタルを言い訳にはしたくないので、そこも含めて技術だと思っています。そこを含めて自分がここまで結果が出ていなかったと思います」。どんなに逆境に立たされても負けない。人間・大谷の芯の強さが垣間見ることができた瞬間だった。(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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