静岡工区以外では初…リニア2027年開業に間に合わない山梨・長野の工区明らかに 川勝知事の辞職表明後の公表にJR東海「関係ない」

JR東海は4月4日、静岡市で会見を開き、リニア中央新幹線の品川~名古屋間で当初開業予定の2027年までに工事が間に合わない工区を発表しました。

<JR東海担当者>
「山梨県駅の新設と長野県内の座光寺高架橋ほか新設。この工事につきましてそれぞれの内容を精査したところ、(当初開業予定の)2027年までに工事を完了させることは難しく、それぞれの工期を約80か月、約70か月と設定することとしました」

JR東海が今回公表した工事場所は、山梨県甲府市・中央市と長野県飯田市の2つで、いまだに着工ができていない静岡工区以外で工事が2027年を超える場所が明らかになったのは今回が初めてです。2つの場所の工事の完了はいずれも2031年を見込んでいるということです。

3月29日の国のモニタリング会議でJR東海の丹羽俊介社長は「静岡工区のようなところは他にはなく、静岡工区が名古屋までの開業の遅れに直結しています」として、当初計画していた「2027年開業」の断念を明言していました。

静岡工区の着工を認めていなかった静岡県の川勝平太知事は4月2日に辞職の意向を発表し、3日に会見を開きましたが、山梨県と長野県の工事の遅れをこのタイミングで発表したことについて、JR東海は「まったく関係ない」と話しました。

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