歌って踊って赤米手植え 南種子・宝満神社で御田植祭

お田植えの舞いを披露する氏子=3日、南種子町茎永

 熊毛唯一の国指定重要無形民俗文化財「種子島宝満神社の御田植祭(おたうえまつり)」が3日、鹿児島県南種子町茎永の同神社であった。地元の茎南小学校の4~6年生7人と住民が、オセマチと呼ばれる神田に古くから地域に伝わる赤米の苗を植えて豊作を願った。

 神田脇の「御田(おた)の森」で稲霊を移した苗を、田植え歌に合わせて約1.5アールの神田に手植えする。最後に氏子がお田植えの舞いを奉納するのがしきたり。この日植えた赤米は9月頃に収穫する。

 初参加だった新4年生の山下桃義君は「収穫が楽しみ。おいしいお米が食べたい」と笑顔。保存会の宮里照夫会長(74)は「子どもたちが毎年4月3日にこの行事を思い出したり、継承したりしてくれることを願っている」と語った。

田植え歌に合わせて赤米の苗を植える茎南小学校の児童ら=3日、南種子町茎永

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